旧市街まで戻ってきてお茶にすることにした。そういえばもうおやつの時間なので、去年は一度も食べなかったチェコの伝統的なスイーツである、パラチンキを食べることにした。パラチンキはチェコ版クレープ。
何だか嫌な予感がしたので、2人で1人前のパラチンキを頼んだらやっぱり予感的中!ものすごいボリュームで生クリームとアイスがたっぷりのったパラチンキがドン!っと出てきた。
甘党の人だったら泣いて喜ぶようなおいしいデザートだけど、2人でも多すぎる量で、お互いに「もっと食べていいよ」などと押付けあって食べた。食べ終わる頃には2人ともしばらく甘いものはみたくない、っていうげっそりした気分になっていた。
甘いものでお腹いっぱいになったので、腹ごなしにチェコの人たちの誇りである国民劇場に向かった。ドイツ支配の1800年代に、チェコ語を自由に話すことができなかったチェコにおいて、自分たちのための劇場を造ろうとチェコ全土から資金が集められ造られた劇場。遠くから見てもヴルタヴァ川沿いにあってキラキラ輝く姿は、チェコの人たちの思いというか誇りみたいなものを感じる。先ほどのドイツ人のための国立歌劇場の建物よりも威厳があり、優雅でもある。さすが思い入れが違うのであろう。

国民劇場でクラシックコンサートのお知らせみたいなものがないか建物の周りをうろうろするが、どこにもそんなものは見当たらなかった。私たちの今回の旅の目的の一つは、音楽鑑賞でもある。ウイーンは音楽の都として有名だが、プラハも音楽の都なのである。去年プラハに来たとき気づいたのだが、毎日街のいたるところでクラシックコンサートのちらしを配っていて、色々なコンサートを低額で気軽に楽しめる街なのだ。服装もジーパンとかラフなものでOK、という会場がほとんど。それで去年も旅行中にいくつかのコンサートに足を運び、すっかりクラシック音楽ファンになってしまった。
私たちは勝手に、国民劇場でも毎日コンサートをやっているのだろう、なんて思っていたけど、格調高いこの会場ではどうやらそうではないらしい。次に来るときは事前にスケジュールをきちんと調べてチケットを予約し、服装もきちんとした正装でこなければ入れてくれないだろう、というような雰囲気の劇場だった。とりあえず今回は記念写真だけを撮って入るのをあきらめた。
夕方17時くらいになると外はもう真っ暗。時間はまだ早いのにもう夜遅いというような雰囲気になってしまう。もうそろそろ夕飯を食べなくてはいけない気分になってきたので、ヴァーツラフ広場から1本入ったところにある“ウ・ピンカスー”というチェコ料理のお店を探して入ってみた。
中に入ってみたら地元の人でいっぱいで、みんなビールを飲んでいた。私たちはビールとサーモンのステーキとやはりまたスープを頼んだ。スープは器自体が大きなパンでできており、ソーセージやキャベツが沢山入っているトマト味の酸っぱいスープだった。器をどこまで食べていいのか迷ったが、とにかく大きくてボリュームたっぷりなので、幸いなことに器全部を食べることは到底無理だった。
サーモンのステーキもサーモンの下にジャガイモが沢山しいてあって、ものすごいボリューム!サーモンもそのジャガイモもじっくり焼いてあり、味もしっかりしていてとてもおいしかった。ビールをお代わりしてもっと飲みたかったけど、とにかくお腹いっぱいになってしまったのであきらめる。
レストランを出たのは19時前だったけど、疲れたのとホテルまでの暗くて寂しい道を歩いて帰ることを考えると、一応女性である私たちは不安でもあったので、早々にホテルに戻った。とにかくよく歩いたので部屋に戻ると疲れ果て、不覚にも買ってきたビールも飲まずに20時頃ぐっすりと眠ってしまった。

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音楽とビールのプラハ